番町小学校

更新日:2022年10月03日

東京最古の公立小学校

番町小学校(六番町8)

 千代田区立番町小学校は、現在、都内でも最も古い公立の小学校です。その前身は、出来たばかりの東京府によって、1870年(明治3年)に仮小学校として6校が設立されたうちの1校でした。当時の校舎は、市谷八幡町の洞雲寺に置かれていましたが、その翌年、管轄が東京府から文部省に移され、仮小学校から小学第二校として正式に発足しています(これにより創立年月日は、明治4年12月4日と定められました)。

 1873年(明治6年)に学制の改革があり、再び管轄が東京府に戻って、第一大区第三中学区の「第一番小学 番町学校」となりました。これを機会に、校舎にしていた小幡藩上屋敷を取り壊し、本格的な校舎の建設が始まりました。学校では当初から男女共学(クラス別)で、生徒の多くは官僚や軍人の子弟だったといいます。また馬車で通学する生徒のために、校門には馭者待ちのスペースがありました。太平洋戦争前までは府立一中や府立四中、高師附属中などの上級学校への進学率が高い学校でもありました。

 敗戦後の1947年(昭和22年)、学校教育法の施行にともない、現在の校名に改称されて現代に至っています。卒業生には、創立以来、政官財界や軍人など各界で活躍した人も多く、また学者・作家・芸術家など著名な人物を数多く輩出しています。

 番町小学校は、日本の公立小学校の代表として、創立80周年(1951年)には昭和天皇、創立90周年(1961年)には皇太子(現・上皇)、創立100周年(1972年)には昭和天皇・皇后、創立110周年(1981年)には皇太子・皇太子妃(現・上皇・上皇后)、創立120周年(1991年)には皇太子(現・今上天皇)、創立140周年(2011年)には再び皇太子(現・今上天皇)を迎えて創立記念式典が挙行されました。

番町小学校の校門入り口の門扉が閉められている奥に校舎が建っている写真
門扉が閉められ、正面に大きなコンクリート建物、右側に小学校の建物が建っている写真