常夜燈

更新日:2022年10月03日

千代田区指定文化財
2005年(平成17年)4月1日指定

 常夜燈は、本来左右一対の2基で存在したと思われますが、完形で現存するのは本殿から見て左側の1基のみです。平河天満宮が1945年(昭和20年)の空襲で被災したため、その際に右側は破損したと思われます。
 銘文によれば、1852年(嘉永5年)閏2月に、石工の弥兵衛および留三郎によって作られ、雲龍堂と龍海堂の門弟らによって奉納されました。雲龍堂は麹町八丁目(現在の麹町五丁目)に文政年間に開業した寺子屋で、龍海堂は松田町(現在の鍛冶町二丁目)に1804年(文化元年)に開業した寺子屋です。平河天満宮は学問の神として知られる菅原道真公(845年-903年)を祀っており、奉納された1852年は菅原道真公の950年遠忌にあたります。常夜燈はこの機に合わせて、学業成就などを願い奉納されたものと考えられます。