玉川上水の石枡(麹町三丁目2番地先出土)

更新日:2022年10月03日

柵の中に大きな四角の石が2つ並び、左側の石は中央が四角の穴があいている石枡の写真
2ケの石枡の近くに設置された玉川上水の石枡の説明板の写真

場所:紀尾井町2 清水谷公園

玉川上水の石枡
千代田区指定有形文化財
2018年(平成30年)4月1日指定

 この石枡は1970年(昭和45年)に国道20号線(麴町大通り)の共同溝拡幅工事の際に麹町三丁目2番地先で発見された玉川上水施設の一部です。江戸市中における本管の一部で、地中深く4段に積んだ大規模な構造を持っていました。1段目と2段目にまたがる部分に木樋の挿入口があります。石枡とともに出土した木樋は千代田区立日比谷図書文化館で展示されています。
 玉川上水は、4代将軍徳川家綱の命で1653年(承応2年)に着工し、翌年に竣工したと伝えられています。取水地は羽村の多摩川上流で、四谷大木戸に至る約43キロメートルを開渠(かいきょ)で導水し、江戸市中へは石樋や木樋による暗渠(あんきょ)で配水していました。

大きな木樋が展示されている展示室内の写真

日比谷図書文化館常設展示室内の木樋(千代田区指定文化財)