農産陳列所 蚕病試験場跡

更新日:2022年10月03日

道路沿いに設置された農産陳列所(蚕病試験場跡)の説明板の写真

場所:内幸町一丁目7先 帝国ホテル東側JRガード下歩道下歩道

 明治政府は農業振興のため1874年(明治7年)、内藤新宿勧業寮出張所(現在の新宿区)に蚕業試験掛と農業博物館を設立しました。蚕業試験掛では蚕糸業の振興と蚕病研究を目的として試験や研究が行われ、博物館では農産物や農業関係の物品を収集・展示しました。1883年(明治16年)、麹町区内山下町(現在地)に博物館の業務を継承する農産陳列所が設置され、その翌年に農商務省農務局の一分課として蚕病試験場が設置されました。陳列所では水陸の産物の他、関係の図書なども含めて5,000点近くが展示されていました。
 1886年(明治19年)に北豊島郡滝野川村西ヶ原(現在の東京都北区)へ移転して農務局蚕業試験場、東京高等蚕糸学校となり、研究が続けられました。さらに1940年(昭和15年)、北多摩郡小金井町(現在の小金井市)へ移転し、戦後に東京農工大学繊維学部(現在の東京農工大学工学部)となり現在に至ります。